建築基準法施行規則の一部改正等の施行について(技術的助言)

 

国住指第2号

平成20年 4月 1日

都道府県建築主務部長 殿

国土交通省住宅局建築指導課長

 

建築基準法施行規則の一部改正等の施行について(技術的助言)

 

 建築基準法施行規則の一部を改正する省令(平成20年国土交通省令第7号。以下「改正省令」という。)及び関連する告示(平成20年国土交通省告示第282号から第285号まで。以下それぞれ「定期調査告示」、「昇降機定期検査告示」、「遊戯施設定期検査告示」及び「建築設備等定期検査告示」という。)の運用について、地方自治法第245条の4第1項の規定に基づく技術的助言として下記のとおり通知する。

 貴職におかれては、貴管内特定行政庁及び地域法人(特定行政庁との契約に基づき定期報告制度に関連する業務を行う公益法人等をいう。)に対しても、この旨を周知いただくようお願いする。

                      記

第1 省令改正等の概要

  定期調査及び定期検査の項目、事項、調査・検査の方法及び結果の判定基準の明確化これまで建築基準法(昭和25年法律第201号。以下「法」という。)及びこれに基づく命令の規定において具体的な方法等が明確にされていなかった法第12条第1項に規定する調査(以下単に「調査」という。)及び同条第3項に規定する検査(以下単に「検査」という。)について、今回の省令改正等により、国土交通大臣が定める項目及び事項ごとに国土交通大臣の定める方法により調査又は検査を行い、国土交通大臣の定める基準により是正又は重点的な点検の必要性を判定することとした。

  なお、昇降機及び遊戯施設の一部の検査事項については、「要是正」及び「要重点点検」の基準を、これら以外の項目等については「要是正」の基準を示した。

2 報告内容の充実

   報告の際に必要となる書類について、以下のように改めた。

() 昇降機及び遊戯施設のそれぞれについて報告書及び報告概要書の様式を定めた。

() 調査・検査の項目ごとの調査者・検査者及び代表となる調査者・検査者を明記することとした。

() 調査又は検査の結果指摘のあった項目に対する改善に関する事項、前回の検査以降に発生した不具合等に関する事項等を追加した。

() 調査結果表又は検査結果表の添付を義務付けた。

() 一部の調査項目及び検査事項(以下「調査項目等」という。)について、写真等の関係資料の添付を義務付けた。

第2 留意事項

1 共通事項

() 結果の報告に当たって添付すべき資料

     「要是正」又は「要重点点検」と判定された調査項目等について、是正を要する状態又は重点的な点検を要する状態を撮影した写真の添付を義務付けることとした。このため、報告の際にこれらの添付資料の提出がない場合は、追加の提出を求める必要がある。

() 報告を受けた特定行政庁の対応

   次の各号に掲げる報告を受けた場合に応じ当該各号に定める措置を講じる必要がある。

 ア 要是正の指摘がある報告を受けた場合 法第12条第5項の規定により是正状況の報告徴収を行い、その内容に応じて法第9条の規定による是正命令又は法第10条の規定に基づく勧告若しくは命令等の是正措置(以下「命令等の是正措置」という。)等

  イ 不具合の状況(特殊建築物調査については不具合等の状況)について記載のある報告を受けた場合事故を未然に防ぐ観点から必要な範囲において所有者等への原因究明、再発防止策検討の要請等

() 経過措置

     施行日以前に調査又は検査を開始した者についてはなお従前の例によることとした。

     「調査又は検査を開始した」とは、特殊建築物等調査については建築基準法施行規則(昭和25年建設省令第40号。以下「施行規則」という。)別記第36号の2の4様式第三面1欄イに記載された日、昇降機検査については施行規則別記第36号の3様式第二面2欄イに記載された日、遊戯施設検査については施行規則別記第36号の3の3様式第二面2欄イに記載された日、建築設備等検査については施行規則別記第36号の4様式第二面3欄イに記載された日から判断するものとする。ただし、当該調査又は検査が二日間以上実施され、かつ契約書等の書面をもって調査又は検査の着手日が明確に確認できる場合は、当該書面により確認された日とすることができるものとする。

2 特殊建築物等の調査(略)

3 昇降機の検査

() 検査及び報告

  ア パッドの残存厚みの状況(当該状況の検査方法を製造者が指定している場合に限る。)並びに巻上機綱車の溝の摩耗又は綱車と主索のトラクションの状況(昇降機定期検査告示別表第一 一項(14)、別表第二 一項(10)、別表第四 四項(19)、別表第六 二項(19)、別表第九 一項(8)及び別表第十 一項(11)並びに別表第一 一項(12)、別表第二 一項(8)、別表第六 二項(8)及び別表第十 一項(9)関係)

パッドの残存厚みの状況(当該状況の検査方法を製造者が指定している場合に限る。)並びに巻上機綱車の溝の摩耗又は綱車と主索のトラクションの状況については、製造者が指定する方法で検査することとされていることから、必要に応じて当該検査方法に関する資料を求める必要がある。なお、例えばブレーキの構造上パッドの残存厚みを測定することが可能であるにも関わらずブレーキを作動させ日視で保持していることを確認するのみで良いとする等明らかに不適切な方法を指定している場合は、昇降機の所有者等に対し、パッドの残存厚みを測定するよう助言する必要がある。

  イ パッドの残存厚みの状況(当該状況の検査方法を製造者が指定していない場合に限る。)及びつり合おもり底部のすき間の状況(昇降機定期検査告示別表第一 一項(14)、別表第二 一項(10)、別表第四 四項(19)、別表第六 二項(19)、別表第九 一項(8)及び別表第十 一項(11)並びに別表第一 六項(9)、別表第二 五項(10)、別表第四 六項(7)、別表第六 六項(9)及び別表第十 五項(3)関係)

     パッドの残存厚みの状況(当該状況の検査方法を製造者が指定していない場合に限る。)及びつり合おもり底部のすき間の状況については、「要重点点検」の判定に際して前回の検査時の測定値が必要となる(パッドの残存厚みの状況については製造者が検査方法を指定していない場合に限る。)ことから、昇降機の所有者等に対し、測定値が記載された検査結果表等の書類を適切に保管するよう周知徹底する必要がある。なお、昇降機の設置後初回の検査においては、初期値〈パッドの残存厚みにあってはパッドの新品時の厚み、つり合おもり底部のすき間にあっては設置時のすき間)と比較することとし、初期値を得られない場合にあっては「要重点点検」と判定することとする。また、前回検査時に測定していなかった、前回検査の結果の書類を紛失した等の事情によりこれらの測定値を確認できない場合は、「要重点点検」と判定し、維持保全の中で重点的に点検するよう指導する必要がある。

() 結果の報告に当たって添付すべき資料

   次の各号に掲げる検査事項に応じ当該各号に定める資料の添付を義務付けることとした。このため、報告の際にこれらの添付資料の提出がない場合は、追加の提出を求める必要がある。

  ア パッドの残存厚み(昇降機定期検査告示別表第一 一項(14)、別表第二 一項(10)、別表第四 四項(19)、別表第六 二項(19)、別表第九 一項(8)及び別表第十 一項(11)関係) パッドの状況を撮影した写真(パッドが複数ある場合は、最も摩損が進行したもの)

ただし、ブレーキの構造上又は設置状況により撮影が不可能な場合は、パッドの状況を撮影した写真を添付しなくても差し支えないこととしたが、この場合、必要に応じてブレーキの構造図、ブレーキの外観を撮影した写真等ブレーキの構造上又は設置状況により撮影が不可能であることが確認できる資料の添付を求める必要がある。

  イ 主索(昇降機定期検査告示別表第一 二項(3)、別表第二 三項(4)、別表第三 二項(3)、別表第四 二項(3)、別表第六 二項(16)、別表第七 一項(4)及び別表第十 三項(1)関係) 最も摩損が進行した主索の状況を撮影した写真。

() 国土交通大臣の認定の取扱

     昇降機及び遊戯施設については、構造方法等の認定申請の際に検査の方法を記載した図書の添付を必要とし、検査においては、当該図書に記載された方法により検査を行うこととした。これを受け、平成20年4月1日以降に認定申請のあった昇降機及び遊戯施設に係る認定書に、検査の方法が記載された図書を添付することとした。

    国土交通大臣の認定を受けた部分のある昇降機にあっては、施行規則別記第36号の3様式第二面8.備考欄に、国土交通大臣の認定を受けた部分(構造上主要な部分、制動装置等)及び認定番号の記載を求める等国土交通大臣の認定を受けたものであることを明確にすることを求めるとともに、当該昇降機に係る認定書の写しにより、構造方法等の認定申請の際に添付される図書に記載されている検査の方法により検査されていることを確認する必要がある。なお、当該昇降機について指定確認検査機関等が確認審査を行った場合等当該昇降機に係る認定書の写しを特定行政庁が所有していない場合は、法第12条第5項の規定により当該昇降機の確認審査を行った指定確認検査機関等に認定を受けた構造方法等について報告を求める必要がある。

    なお、構造方法等の認定申請の際に添付される検査の方法を記載した図書においては、当該認定に係る部分について、昇降機定期検査告示に定められた検査の方法の全部又は一部に代えて実施すべき検査の方法が記載されることとなるため、検査結果表においては、「上記以外の検査項目」欄に、検査の方法を記載した図書に記載されている検査の項目及び事項を追加するとともに、図書に記載されている検査の方法に係る検査の項目及び事項と代替関係にある昇降機定期検査告示に定められた検査の項目及び事項を抹消することとなるが、図書に記載されている検査の方法における検査の項目及び事項が、昇降機定期検査告示に定められた検査の項目及び事項と同一である場合は、検査結果表の特記事項欄等において、項目及び事項ごとの図書に記載されている検査の方法における検査の項目及び事項との対応関係を明確にすれば足りるものとする。

4 遊戯施設の検査

() 結果の報告に当たって添付すべき資料

    走行台車枠及び車輪取付枠の劣化及び損傷の状況並びに走行台車先端軸、走行台車中心軸及び車輪軸のき裂の状況(遊戯施設定期検査告示別表 六項(3)及び(4)関係)について、探傷試験の結果の概要が記載された資料の添付を義務付けることとした。このため、報告の際にこれらの添付資料の提出がない場合は、追加の提出を求める必要がある。

() 国土交通大臣の認定の取扱

    昇降機及び遊戯施設については、構造方法等の認定申請の際に検査の方法を記載した図書の添付を必要とし、検査においては、当該図書に記載された方法により検査を行うこととした。これを受け、平成20年4月1日以降に認定申請のあった昇降機及び遊戯施設に係る認定書に、検査の方法が記載された図書を添付することとした。

    国土交通大臣の認定を受けた部分のある遊戯施設にあっては、施行規則別記第三十六号の三の三様式第二面8.備考欄に、国土交通大臣の認定を受けた部分(構造上主要な部分、制動装置等)及び認定番号の記載を求める等国土交通大臣の認定を受けたものであることを明確にすることを求めるとともに、当該遊戯施設に係る認定書の写しにより、構造方法等の認定申請の際に添付される図書に記載されている検査の方法により検査されていることを確認する必要がある。なお、当該遊戯施設について指定確認検査機関等が確認審査を行った場合等当該遊戯施設に係る認定書の写しを特定行政庁が所有していない場合は、法第12条第5項の規定により当該遊戯施設の確認審査を行った指定確認検査機関等に認定を受けた構造方法等について報告を求める必要がある。

    なお、構造方法等の認定申請の際に添付される検査の方法を記載した図書においては、当該認定に係る部分について、遊戯施設定期検査告示に定められた検査の方法の全部又は一部に代えて実施すべき検査の方法が記載されることとなるため、検査結果表においては、「上記以外の検査項目」欄に、検査の方法を記載した図書に記載されている検査の項目及び事項を追加するとともに、図書に記載されている検査の方法に係る検査の項目及び事項と代替関係にある遊戯施設定期検査告示に定められた検査の項目及び事項を抹消することとなるが、図書に記載されている検査の方法における検査の項目及び事項が、遊戯施設定期検査告示に定められた検査の項目及び事項と同一である場合は、検査結果表の特記事項欄等において、項目及び事項ごとの図書に記載されている検査の方法における項目及び事項との対応関係を明確にすれば足りるものとする。

5 建築設備等の検査 (略)

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